2012年2月16日木曜日

変なの(1)

ロールプレイングゲームをノートに模写した。ストーリーは魔王にさらわれた姫を勇者が救う単純なものだった。ページの後ろにオリジナルモンスターのキャラクターを描いた。敵と遭遇したときは鉛筆の後ろにサイコロを作り、転がして、ダメージの数値を設定。攻撃の効果音も自ら「デュクシ!」と発した。新しい街、洞窟、武器や防具も描いた。アイテムや魔法を使用することで主人公の絶妙なパラメータの変化に、冒険の世界観が深くなっていった。遊んでくれる友達は夢中になってくれて、休憩中に集まってくれた。最初はよかったが、遊んでくれるスピードと、シナリオ制作のスピードが近づいてくるようになった。次第に面倒くさくなって最後の魔王との戦いは私との腕相撲になった。私は左利きなので、勝てる友達が誰もいなかった。よって魔王は、今もここに現存している。

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