2016年4月1日金曜日

非実在図書感想文2016

 はやいもので今年もエイプリルなフールがやってまいりました。今年も例によってネタが思いつかなかったもので去年と同様存在しない本の感想を書いたのでございます。

【ゴミの島、夢のあと/中山一夫】
 太平洋に浮かぶ海流の溜まりにうまれたゴミの島。ペットボトルなどのプラスチックやら木材やらが貯まって形成された不思議な島があるという。かつでそこで暮らしていたことがあるという不思議な老人と自分だけの帝国を夢見る少年との対話がいつしか平和な海辺の町を飲み込んでいく。何とも不思議な構成に幻惑される。老人の話す島の風景や日常がとても面白い。理解しきれていないけれど、最後がまさかそうなるとは。

【ワイルドハムスターを追え/マイク・サンダース】
 可愛らしいハムスターが表紙の本なのだけれど、内容は筋トレぐらいしか趣味の無かった著者がいろいろあって何故か野生のハムスターを見るためにシリアまで出かけて行ってしまい色んな災難に巻き込まれながらハムスターを探す話。ただハムスターを探すだけならいいものの、途中で武装集団につかまったり、近道だからという理由でガイドと地雷原を通ったり、ジャッカル追いかけられたリと、波乱にとんだ旅路のせいで何度も表紙を見返してしまった。

【げんぺい! 第一巻/うに】
 平安末期の源平合戦をモチーフにした萌え系ラノベ。登場人物のほとんどが女でライトなノリ。源平だけかと思いきや関白藤原家や院臣系新興貴族も結構絡んできて史実を十分踏まえていて面白い。その一方で史実では男色家の悪左府がレズっ気満載で平家盛にちょっかいを出したりする。平清盛の子供たち(設定上姪っ子)が成長し、徐々にシリアスさも増していくがどう展開していくか楽しみである。

以上、失礼いたします。

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